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当店「三たて蕎麦処 しょうけそば 竹亭」についてとごあいさつ
「しょうけ」とは、県道六十号線を飯塚市に抜けるショウケ峠(ショウケ越え)の名称から頂きました。「ショウケ」とは、九州や本州の一部で使われている竹で編んだザルやカゴのことを言います。ショウケ峠の名称の由来は伝説によると、神宮皇后が朝鮮から帰国され、ここ宇美八幡宮の地で応神天皇をお産みになられ、都へ戻られる時に応神天皇をショウケに乗せて峠を超えられたという言い伝えからのようです。
当店は宇美八幡宮の隣という場所にご縁がありました。また、蕎麦の器に昔から使われてきたザルやセイロのすだれも竹で作られたもので、蕎麦には欠かせないものです。
「竹亭」とは、当店から百メートルほど離れた竹林に、「竹亭」という百五十年ほどの歴史のある茶室がありました。この「竹亭」はすぐそばの地元造り酒屋「萬代」の商標で有名な(株)小林酒造様の所有で、当時の当主小林虎太翁が江戸時代に自らの茶室として建てたもので、障子や棟・窓などを竹で造っているところに特徴があり、幕末のころ、「竜馬伝」にもでてきた討幕派の三条実美氏ら公家五名が京都から太宰府に逃れていた際に、宇美八幡宮に参拝し、度々この竹亭で酒を酌み交わしたと言われている歴史的にも由緒ある茶室でした。
その「竹亭」も平成22年10月、当店の改装中に倒壊してしまい、今の八代目代表、小林弘氏のご厚意で、倒壊した竹亭の古材の利用と名称使用の許可をいただきました。
(茶室竹亭の古材は当店入口向かって右の飾り窓の中に大切に保存しています。また、入口を入って正面の丸い飾り窓の直径や、小上がりから見たトイレ側の焼き杉と竹の飾りの高さ・間隔などの寸法は「茶室竹亭」と同じ形で再現しています。)
「竹とのご縁」
最近はようやく山の環境保全と竹の有効活用ということで竹炭や竹酢液・竹の堆肥などが作られ、百貨店や道の駅などで販売され広く知られてきました。当店店主は竹の神秘的な力を感じ、友人と平成10年頃より竹炭を焼いたりしてこの取組を行っており、竹とは深い関わりがありました。
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